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MyFunnyValentine 第7話

 

 MyFunnyValentine

   第7話








 
  こそこそと隠れて付き合っている。

 少女漫画や、夏休みなどの昼に、母親が食事の後片付けをしながら適当につけているテレビドラマから流れてくるような状況。と、ミナコは思った。

 琥一は、未だ琉夏に事実を切り出せていなかった。
 その話を2回ほどさりげなく持ちだしたが、その度に琥一は必ず胸に何かがめり込んだみたいな、痛みに辛そうな顔をして琉夏を想っている。だからミナコもそれ以上は言えなかった。言わなきゃいけない。頭ではそう判っていても、琥一に躊躇われるとどうしても、自分も黙り込んでしまう。

 悪いのは自分だから。だから言えないで済む選択があるとそちらにふらりと流れてしまうのだ。

 バイトだ、部活だと嘘を吐き、琉夏を避けた。
 学校で一緒に昼食を取る時には、カレンやミヨに同席を頼んだ。流石にカレンやミヨの前で、琉夏はミナコを辱めるような真似はしなかった。彼が元々、女の子とも人当り良く接するタイプなのもあって、その時間はそれなりに和やかに会話が弾んだ。

 琉夏がバイトの日は、ウエストビーチで琥一と抱き合った。
 学校はサボっても、生活費を直撃するバイトは決してサボらない琉夏は、シフトが入ってる日は夜遅くまで帰ってこなくてありがたかった。

 それでも、それは突然やって来た。

 ある日。
 日直の仕事で職員室まで行っていて移動教室に一人遅れたミナコは、教科書を取りに急いで教室に戻った。慌ててドアを開けて脇目もふらずに自分の席へ走った。

 机から教科書を取り出そうと少し屈んだ時、突然背後から口を塞がれてミナコは声にならない悲鳴を発した。

 「黙って。」

 (ルカちゃん・・・!)

 琉夏だった。
 聞き慣れた声に、強張った身体が緩まる。
 
 本当に自分の机だけを目指して走り込んで来たので、ミナコは周囲を全く見ていなかった。琉夏の席が教室の端のせいもあるだろうが、居ることに気付かなかった。

 ほっとして体の力を抜いたのが琉夏にも伝わったのか、手を放してくれる。

 「驚かせてごめん。オマエ、すごく焦ってるみたいで俺に全然気づいてなかったから。」

 「ビックリしたよーもう!」

 「もう! あはは。久しぶりに聞いた、それ。」

 屈託なく笑う琉夏が、移動教室は棟が変更になったというので、ミナコは教科書を揃えて彼の後について歩いた。ところが
 
 「え、ルカちゃん、ここって部室・・・。」

 連れてこられたのは運動部の部室が並ぶ学校の隅だった。
 ミナコは立ち止まる。

 「ごめん。俺、バスケ部のヤツに貸してるものがあってさ、返してもらわなきゃならないんだ。ちょっと授業の前につきあって。どうせ、もう遅刻なんだしさ。」

 「あ、そうなんだ・・・うん、わかった。」

 何故だかほっとして、立ち並ぶドアから一か所を苦も無く探し当て、鍵を開ける琉夏を見る。
 
 「一応授業中だし、先生に見られると面倒だからミナコも入って。」

 「うん。」

 言われるまま狭い部室に入り込む。
 
 ロッカーが幾つか並んでる以外、バスケットボールに使うものが置かれているだけのがらんとした部屋は、日が当たらないせいかひんやりとした。パイプ椅子が3つだけ申し訳のように置いてあるも、あまり使ってないようだった。多分、着替えをする為だけに使われているのだろう。後は倉庫代わりと言ったところだ。

 そう言えば、何度か体育館に用事があって出かけた時、バスケ部は体育館でミーティングのような事をしていたから、そういう話し合いすらここでは行われてないのだろうと、ミナコはぼんやり想った。

 「ルカちゃん、貸したものって、どこにあるの? 探して勝手に持って帰っていいの?」

 我に帰り、ふと琉夏の方を見ると、琉夏は真っ直ぐミナコを見ていた。
 貸していた物を探している素振りは無い。

 「・・・?」

 「探す物は無いんだ。この前バスケ部の助っ人したからね。その貸し分を今、この場所の提供ってカタチで返して貰ってるんだ。」

 「え。」

 どういう意味? と聞き返そうとした途端、琉夏の腕でロッカーに押し付けられた。
 がしゃんと、金属類の衝撃音がする。背中が痛い。訳が分からなくて、ミナコは琉夏を見上げた。

 「ルカちゃ、」

 「ねえ、コウとするのって、気持ちいい? 俺とするよりも。」

 「――――――――――――!」


 時間が止まったかと思った。
 
 呼吸は一瞬、間違いなく止まった。自分は今、あまりの驚きに目を見開いたまま固まっている。それが解るのに、指の感覚すらない。背筋が震えそうなのに、立っている感覚が無い。空耳かとさえ思ったのに、目の前の琉夏の輪郭が妙にリアルだ。

 「な、ん・・・。」

 口が動かない。
 頭が回らない。いや回っているのか。あまりに高速で最良の返答を模索していて、自分でも頭の回転率が把握できないのか。

 「ミナコ、声が大きいからさ、聞こえちゃった。大体、俺そんなに鈍くないし。」

 聞こえた?
 声が?
 
 彼は今、声が聞こえたと言った。いつ。どこで? ウエストビーチで? だが琥一と抱き合う時に彼が居たことはない。

 そんなミナコの疑問を判っているかのように、琉夏は言う。

 「ワルイコトは出来ないって、よく言うじゃん。俺ね、この前バイト中にスッゲー頭痛くなって、店長に送ってもらって途中で帰ってきたんだよね。死にそうに辛くって、多分熱あったと思う。頭がんがんしてフラフラになって階段上がってさ。そしたら、お前の声がした。」

 いつだ。
 歯が抜かれそうな奇妙な感覚の中でミナコは記憶を辿るが、いつの事かまったく判らない。判るわけがない。まさか帰ってこないと決めつけていた家人が帰って来ていたなど。

 「ミナコの喘いでる声聞きながら、布団被って寝たよ。悲しかったけど、現実感が無かったな。夢かと思ってた。俺の部屋なんかいちいち見ないから、帰る時もオマエ、俺が自分の部屋で寝てるって気付かなかったんだろうね。」

 どこか笑っているような形に唇を動かしながら、琉夏は普段と変わらぬ口調でそう言った。

 「でも、夢じゃなかった。コウは嘘が下手だから。」

 「・・・コウが、なにか言ったの・・・?」

 「ん? 違うよ。」

 顔面蒼白のミナコの問いかけに、琉夏はニッコリと笑う。
 
 「コウは特に何も言ってない。でも判るよ。普通に話してればそんなの判る。ミナコだってそれは判るでしょ。コウがさ、隠し事とか嘘とか下手なのは。」

 そうだ。
 自分はどうして忘れていたのだろう。

 琥一に、隠し事や嘘など出来る筈がなかったのだ。ましてや、こんなにも気にかけている弟相手にそんな取り繕いが、上手に進められる訳が無かったのだ。

 「ちゃんと言ってくれればいいのに。俺、別れたくない! なんて駄々こねたり、しないよ。」

 「ルカちゃ・・・。」

 「でも、別れようってミナコにも言われてないし、だから、まだ俺がオマエの彼氏だよね。」

 あっと思った時には琉夏の手がミナコの両手を縛め、ミナコは身動きが取れなくなっていた。空いてる手でミナコの制服を引っ張り、ボタンを外して行く。

 「やめて、ルカちゃん・・・。」

 懇願の声は小さかった。

 琉夏に知られていた。その事実がミナコの良心を抉る。そして知っていても数週間か数日間、素知らぬ顔をしていた琉夏のその心が、恐ろしかった。彼は自分がミナコの裏切りを知っていると告白して尚、普段の彼なのだ。こんなのは普通じゃない。それが怖くて抵抗するのも躊躇わせる。

 下着をずらされ現れた乳房を見て、琉夏が甘い息を吐いた。

 「・・・そりゃ、コウだってこんなの見たら、食べたくなって当たり前だ。」

 琉夏の呟きには棘が無かった。
 
 さっきから感じていた違和感が色濃くなり、すうっと寒気が走ってミナコは動きを止める。

 何故。
 どうして彼は、怒ってもいなければ、悲壮感にもくれていないのだ。普段と全く、何一つ変わらない。顔色一つ、言葉尻一つ揺れがないのだ。

 恋人が自分を裏切った。しかも相手は、自分の兄だ。そして兄も恋人も、今までずっとそれを黙って普通に生活していた。

 どう考えても、誰の目にも明らかに酷い目に遭わされているというのに、何故彼はこんなにもいつも通りなのだ。

 琉夏の指が身体を這い、舌が、既にすっかり知られてる場所を愛撫する。

 「あ、んっ、んんっ。」

 ずるずるっと。
 自分の中の何かが恐怖と快楽、そして良心の呵責に屈して琉夏に引きずり落とされる確かな音を、ミナコは自分の内側で聞いた。








     
    To Be Continued・・・






 
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