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complice 番外編





 complice 番外編









 「ハニー。」

 優しい声がする。
 大好きな彼の、優しい声。

 「俺の声、聞こえてるかな。聞こえてるなら、返事してくれるかい。」
 
 「あ、・・・。」

 目を開けると、良く知る顔があった。
 心配そうに私を覗き込む、愛しい彼の顔。

 「ダー、リン。」

 「ああ、良かった。意識がはっきりしてないかと思ったよ、安心した。ちゃんと判ってるみたいだね。」

 大きな手が、私の頭を撫でる。
 
 「ハニー。またココから出ようとしたね。ダメだろう。出ようとするからこんな事になっちゃうんだよ・・・水の中は、苦しいだろう。息ができないのは、もう2度とイヤだろう。」

 その言葉に、私は思わずがばっと跳ね起きた。
 気付くと髪はびしょ濡れで、ぼとぼとと雫が落ちた。

 「や・・・ やだ・・・っ! やだあああ!」

 恐怖で、這うようにベッドから降りようとする。手足が震えて上手く身体が進まない。どうしてか判らないけど、水の中が苦しいと言われた途端全身から恐怖が湧き上がり、恐ろしくて逃げ出したくなったのだ。

 「ハニー、大丈夫。大丈夫だから。」

 「やだあ! いやああああ!」

 暴れる私を、ダーリンの手が抑えつける。
 
 そうだ。私はまた沈められたのだ。この部屋から出ようとして、チャイムを鳴らしてお屋敷の人を呼んで、ドアが開いた所で隙をついて逃げ出そうとしたのだ。

 なのに運の悪い事に、そんな時に限っていつもより早く仕事が切り上がったダーリンが帰って来て、出口に辿り着く前に鉢合わせしてしまった。
 そのまま引き摺られて部屋へ帰り、息が出来ない冷たい水の中に放り込まれて、窒息寸前の所を引き上げられたのだ。

 「離して、いや、いやあああ!」

 「ッチ、これ以上暴れると・・・っ!」

 手近にあった手錠ががちゃんとかかり、私は呆然と自分の手首のそれを見詰めた。
 動きの止まった私をみて溜息をつき、彼は窘めるように言った。

 「ハニー、悪い子はね、お仕置きが必要なんだよ。水が怖いんだろう。なのに、どうして言う事が聞けないの・・・?」

 目が、笑ってない。彼はもうずっとそうだ。それが怖くてたまらない。口調は優しいのに、その声音は本当に優しいと感じられる色が微塵も無い。彼は今、優しさで私に接してる訳ではない。怖い。

 「口を開けて。」

 ダーリンが、手に取った瓶の蓋を回しながら言う。

 「いや・・・それ、いや・・・。」

 もうずっと、逃げ出す度に何か甘い液体を飲まされている。蜂蜜のようにとろりとしたそれは、口に入れられるとそこから先の記憶が無くなってしまうから飲みたくない。

 「飲むんだ。」

 「!」

 口をこじ開けられて飲まされ、頭の後ろの方からどろどろとまともな物が溶け出していくのを感じる。
 目の前で悪魔が笑いながら私の頭の中から大事な物を引き摺り出しているのが見えるのに、その悪魔が美しくて蠱惑的で、抵抗できない。時々泣いてるような顔をするから、抱きしめたくなって腕を伸ばしてしまう。

 ああ、まただ。
 また、ただ気持ちいいだけの、夜だ。





 「ひぃ、あああ、もうら、め・・・っ。」

 痛い。
 気持ちいいのに、痛くてヒリヒリする。舐められっぱなしで潤ってる筈なのに、熱を持ち過ぎたかのようにキリキリと痛い。

 「ハニーはココを舐められるとすぐにイっちゃうね。何度もイクから、真っ赤になって擦り剥けたみたいになってる。・・・そんなに好きなら、ずっとココにオモチャを当てておこうか。取れないように手を縛ったまま。そしたら、もうずっとココに居てくれるかな。」

 「ダメ・・そんなしたら、死んじゃ。」

 私は言葉を切った。
 まただ。

 また居る。

 ベッドの脇にはしょっちゅう観客が居る。
 今そこに居るのは、一ノ瀬さんだ。同じ事務所だったお友達の一ノ瀬さんが、無表情で何も言わず、ダーリンに抱かれている私を見ている。

 でも、もう一度視界に入った時、それは一ノ瀬さんではなくなっている。
 
 ヒトには見えない何かだったりする時もあるし、その時私を揺さぶってる筈のダーリンだったりもする。観客はころころ変わる。誰も話しかけてこない。ただベッドの傍にいるだけで、そしてすぐ近くなのに、まるで私はその観客を水の中から見上げているようにしか見えない。歪んだり、滲んだりする。見る度に変わる。もう一度目を遣る。

 ああ、やっぱり。もう一ノ瀬さんじゃなくなっている。
 すぐ傍に佇んでいるのは、さっき私の頭から、何か大事な物を抜き取った悪魔に変わっている。

 「や、やだぁ・・・。」

 私は怖くなって、ダーリンにしがみついた。

 「ん? どうしたの。」

 「そこに、・・・そこに怖いのが居るの。こっちを見てるの。怖いの。」

 ダーリンは驚かない。いつも私がそう言っても、大丈夫だよと言って、抱きしめるだけだ。でも、今日は違った。

 「さっきはね、一ノ瀬さんだったの。なのに、一ノ瀬さんじゃなくて、怖いのに変わってるの、イヤなの。」

 ダーリンが、私の首を掴んだ。

 「今、なんて言った?」

 低い声が怖くて、咄嗟に返事が出来なかった。
 少ししてもう一度同じ問いを、ダーリンが静かに私に投げかけた。

 「く、るし・・・っ。」

 息が詰まる。怖い。息が詰まるのは怖い。怖くて気が動転してしまう。

 「君は、幻覚でもアイツを見るのか。アイツの事がそんなに好きだったのか。」

 棒読みみたい。子供が文字を追うだけのような抑揚のない問いかけ。
 彼の言葉は、熱もなく私に投げつけられた。なんとなく、一ノ瀬さんがこの部屋に居るのを見たとダーリンに告げたのは、そういえば初めてだったかもしれないと思った。

 「ごめ、なさ・・・ゆるし・・・て・・・。」

 彼の手は大きくて、私の首など片手で簡単に締め上げてしまう。 
 酸素が切れそう。そう思った時、ずぶりと、彼の大きなものが私の中に入ってきた。

 「か、は―――――――――っ、」

 快感を伴う衝撃。
 体内を抉られる凌辱なのに、愛してる人相手だからこそ得られる充足。

 息を吸うつもりはなかったのに、衝撃がすごくて、声を上げようとして空気が入って来た。
 ダーリンの熱い息だけが聞こえる。水の中と一緒だ。距離感が無い。体の中一杯に侵入されてるのに声も出せない。

 どうして水の中なんて知ってるんだろう。私、魚でもないのに。なんで?

 「声も出ない? でも気持ちいいだろう。やり方を間違えなければ、女もそれなりに気持ちいいんだよ。頭、真っ白にしちゃっていいよ。俺以外の事、考えないで。」

 きっと彼の言う事は当たってる。
 自分でもわかる。いつもより狭くなってて、彼のモノがぎちぎちに詰まってる感触。内側からの圧迫感で幸せな気持ちになる。大好きな人で満たされている幸せが気持ちいい。気道を締められて空気が行ってないのに何故かぱんぱんになってるみたいな頭が快楽しか拾わなくて、ダーリンのカタチがはっきり判る。

 でも、息ができなくて、怖い。

 「ああ、気持ちいいよハニー。よく締まる・・・。はぁ、ダメだ。ちょっと緩めないと俺がすぐイキそう・・・。」

 ふっ、と喉が軽くなった。
 息を整えようにも、体の中がダーリンでいっぱいで上手く出来ない。涙が出る。そんな私を、彼が、大好きだと言って抱きしめる。キスの雨が降る。

 ああ、もう、わからなくなってしまった。右と左がわからない。どうして首を絞められていたのかも判らない。ああ、きっと気持ち良くなれるからかな。多分。

 さっきからずっとダーリンが抱いてくれてたような気がする。昨日からずっと。切れ目なく。それしかしてないような気がする。それ以外はせずに息をしている気がする。

 「ハニー、そろそろ効いてきた?」

 問いかけの意味が判らない。
 
 「わかる? 今、俺がハニーの中に入ってるんだよ。ほら。」
 
 「んぁっ!」
 
 いきなり大きく腰を動かされて思わず声を上げた。
 ああ、入ってる。ダーリンの大きな長いモノ。すごく気持ち良くて、何もかもどうでもよくなってしまう魔法みたいなモノ。

 「あああ、わか、る。入ってるの、わかるっ・・・。」

 「そう、良かった。じゃあ、動かしてあげるね。気持ちいい?」

 そう言って、腰をゆるゆると前後に動かし始める。それがじれったい。

 「気持ちいい、気持ちいいの、もっと激しくしてえ。メチャクチャにして、早くぅ。」

 「ハニーはこうしないと、素直におねだりしてくれないんだよね。でも嬉しいよ。俺を欲しがってくれて嬉しい。ハニー、俺の事はわかる?」

 「うん、じんぐうじさん・・・。私の、ダーリン・・・。大好きなひと、だよぉ。」
 
 それはほんとう。
 それだけはほんとうなの。頭の奥で、もう一人の私が訴える。それだけは本当だけど、だけど、だけど、だけど、だけど。

 だけど、なんだっけって思う前に、キスされた。
 ダーリンの唾液が流れ込んで、それがもっと欲しくて、私は腰を振るのも忘れて必死に舌を突き出す。

 「んっ・・・ああ、キスがとても上手になったね。その調子で、腰の振り方ももっと覚えて・・・俺を、気持ちよくして、よ!」

  「ひあああんっ!」

  突然また腰を強く動かされて、私は甘い悲鳴を上げた。

 「俺の上に乗って。」

 ダーリンが私を抱き起こし、そのまま自分は背中をシーツに沈めた。
 抜けない様にしながら、私は彼に跨った格好になる。私を見上げる彼の目が、熱に浮かされていて、それを見ると腰の内側からじわじわと体温が上がっていく。

 「・・・ハっ、いい眺め。なんて可愛いんだ、君は・・・。どれだけ俺をおかしくさせれば、君は気が済むんだろうね。ねえ動いて。俺のモノで、君のイイトコロを突いてよ、早く。」

 「あああ・・・。」

 促されるまま動き出す。
 彼のモノが中でごりごりと私の壁を擦り上げる。気持ちがいい。たったこれだけの事が、こんなに気持ちがいいだなんて嘘みたい。ただ、長くて固い物が入ってるだけなのに。彼のこの肉の杭じゃなきゃ、こんなに気持ちよくなれないのに。

 「あっ、アァッ、だめえダーリン、すごいいい。」

 「ダメじゃないだろ、気持ちいいんだろう。んっ・・ッ。」

 彼に尻たぶを鷲掴みにされ、下から激しく動かされて、頭が狂いそう。揺れ垂れる私の胸に下からしゃぶりつくダーリンが愛おしくて、頭が真っ白になる。

 「好きだよハニー。とっても可愛い。可愛いよ・・・愛してる。」

 「ああ、私、も。あああ。」

 吸われる胸の先端がじんじんする。
 彼が吸い付いて噛みついて、熱い。

 「ああ、もう出そうだ、ハニー、どこに欲しい。どこに出してほしい?」

 「あんっ、ああん、な、なか、にっ」

 「ん? 中? どこの中。ちゃんと言って、ほら、ちゃんと言いなよっ。」

 「あーっ、ダメ、ダメえええええ。」

 そんなに激しくされたら、口が利けないのに。
 お構いなしに欲しいって気持ちを剥き出しにしてくれるダーリンが好き。安心する。怒ってるより、泣きそうな顔をされるより、私を愛してるって全身で訴えてくれる方がいい。だからこれでいい。こうやって、気持ちいい事だけをしてる方がいい。もう逃げない。逃げたら苦しい想いをするから。このままダーリンに捕まっていた方がいいの。

 「このままっ、お、奥、出して、赤ちゃんできるように、奥にぃ、下のお口の奥に出してええ、中にいっぱい出してえ!」

 そう。
 ダーリンが望んでいるように、私が逃げたくても逃げられない重い枷を。このまま。どろどろの熱い、私をダーリンに繋ぐ甘い毒薬をこのまま私の身体に流し込んで欲しい。

 その先はわからない。
 わからなくていい。ダーリンの言う通りにしていればいい。それでいい。

 ああ。
 また。

 漂っているような気がする。
 水の中を。

 浮かぶ未来も見えず、沈み切る安寧も見えず。愛してると繰り返されるダーリンの言葉は、本当はもう愛の残滓なのかもしれないと思いながら漂うここは、何処?







    




   ~fin~


 
 





   



 コンプリスにお付き合い頂いた総ての皆さまへ。もう一度ココで御礼を申し上げます。
 本当に有難うございました。
 甘いヤツ書くって甘くねえじゃんなご意見あるかと思いますが、私的には甘ry
 
 2週間後くらいに、18描写無しの、レンと聖川様の取り愛SSを掲載予定です。
 大昔に本家に掲載したSSを一部加筆修正して掲載します。
 掲載したらまたウイングサーチさんでも告知予定です。
 
 お時間御座いましたら、ウイングサーチさんで乙女ゲームなアレやコレや、クリックしてみて下さい。
 最近ずっと順位が良くて、クリックして下さってる方、有難うございます。頑張れます!
 拍手やコメントも、連載更新する気力の元になりました。感謝しています。
 これでコンプリスはすべて〆と致します。本当に本当に有難うございました!
 また次の連載の中味を練る予定です。ご希望が御座いましたらお気軽に・・・。
 それで書くとお約束はできませんが、ご意見はインスピレーションの源で、有難いのです。
 では皆様、暑いのでお体にお気をつけて太陽の季節をお楽しみ下さいませ。















 

 
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No title

最近うたプリにはまった者です。一度読み出したら止まらず、最終話まで一気に読んでしまいました。その他の作品も読んでみたいと思います。

名無しさんへ

名無しさんへ

名無しさんとしか表示されませんのでこのようにお返事してますすいません。

お時間があったら、是非他の作品も・・・ってあんまり自信がないのですけどwwww
でも、プリンス大好きな方に息抜きだろうが楽しみだろうが、プラスの感情が持てる
そんな時間を過ごすひとつとなれたらとても嬉しいです。
コメントありがとうございました。とても嬉しかったです
プロフィール

みるくあずき2

Author:みるくあずき2
成人。
主婦。母。妻。嫁。娘。事務員。など。

本家ブログはアメブロ
http://ameblo.jp/milk15azuki
にて、乙女ゲームレビュー(感想・攻略? 雄叫び、乙女向けCDも愛聴)を書き綴っております。

乙女ゲ歴というかゲーム歴4年。
妻となり母となって大分経ってから見つけた趣味なので、遅咲きです。
遅咲きの狂い咲きってヤツですね。

本家ブログは只今リアル絶賛多忙中の為に気紛れゆるゆる更新です。コチラは元々気の向くままに進めています。

下のカテゴリからお好みのモノを選んで頂くと、連載は1話から読めます。

感想・お世辞は大歓迎ですが、苦情は受け付けられません。
鍵付きのコメントは、拍手コメントも含め一切の誤表示を防ぐ為、お返事は致しませんが、必ず読んでおります。励みになっております。有難うゴザイマス。
拍手とかコメントとか貰えると泣いちゃうくらい嬉しいですよ・・・。

鍵付きでは無いコメントは、拍手コメントも含め必ずお返事させて頂いております。
宜しくお願い致します。

只今うたプリだと トキ春 嶺春 蘭春 音春を筆頭にカミュ春や翔春、真春、レン春もございます。R18、オールNLとなりますので宜しくお願い致します。

だけど最近プリンスよりも先輩とかヘヴンズが好きだったり・・・。

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