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a romance ~ホワイトデイ~

 昔、本家ブログのアメンバ様限定記事であげたホワイトデイSSのトキヤバージョンです。転載にあたり、一部に若干の加筆修正がしてあります。オールスター発売記念アーンドホワイドデイ企画SSとしての転載です。




a romance ~ホワイトデイ~ 
 一ノ瀬トキヤの場合



 

 「ええええ! 有難うゴザイマス!」


 一ノ瀬さんと一緒に過ごす約束をしていたので、彼の部屋を訪ねようとした休日の午後。
 偶然廊下で会った一十木君と那月君からバレンタインのお返しを貰い、私は驚きで叫んで、嬉しくて飛び上がってしまった。
 
 どれくらい大声だったかと言うと、丁度一ノ瀬さんの部屋の前辺りだったというのもあるけど、部屋に居た一ノ瀬さんが何事かとドアを開ける程の叫びでした。


 渡されたのが人気店のマカロンだったせいもあるけど、思いもかけないプレゼントって本当に嬉しい。今日は仕事で居ないけど、聖川さまも合わせて、3人からのお返し。
 嬉しさでアタフタして脚がもつれて、那月君に抱えられてしまい、一十木くんが笑いながら、子供みたいだな~って頭を撫でるから、更に恥ずかしさでオタオタしてしまい・・・・。


 そんな一部始終を部屋の入り口で見ていた一ノ瀬さんは、怒ったように私を2人から引き剥がし、物も言わずに寝室へ連れ込んだ。


 那 「トキヤ君、なんだか怒ってましたねえ・・・・なぜなんでしょうねえ?」
 音 「う~ん、トキヤはいつも怒ってるから、よく判んないけど大丈夫じゃない?」


 呑気なAクラス2人の声は、まだ少し肌寒い春の陽気に消えるだけ・・・。


 


 寝室へ連れてこられたものの、私の体も彼の体も、ベッドの上には無い。
 
 少し乱暴に投げ入れられるように部屋へ押し込まれ、勢いでよろけた私を抱えるようにそのまま倒れ込んだ床の上で、私は一ノ瀬さんに覆い被さられていた。
 
 いつもと違う激しいキスが怖い。ただ激しいだけでは無くて、痛い程舌を吸われて、私の身体という容れ物から、私の感情のすべてを抜き取ろうとするかのようなキスだったから。


 そんなキスを休むことなくされ続け、彼の手が私の胸を乱暴に弄り始めた頃には、私はすっかり息が上がっていた。
 
 気付いた時には座らされ、後ろから彼に抱えられていた。背中に彼の熱い胸板がピッタリくっつき、お尻には、それ以上に熱くて、触れただけで顔から火が出そうに恥ずかしい記憶で震える、彼の固い情欲が当たっていた。
 
 今から私は、この間のようにはしたない声で啼くのかしらんと思いながら、ぼんやりと薄目を開け、認識したソレにハっと目を見開いた。目の前に、裸の自分が居たからだ。裸で脚を広げ体中が桃色に染まった自分と、その後ろで、私を抱き抱える一ノ瀬さんが居たからだ。


 「―――-あ、あっ・・・? か、がみ・・・あっ・・。」
 
 一瞬呑み込めなかった光景に言葉が詰まる。
 そう。彼のクローゼットは寝室にあるから、部屋の出入り口脇には仕事柄、とても大きな姿見がある。そして、一ノ瀬さんに、わざと鏡の前でこんな恰好をさせられているのだと理解した鈍感な脳が、急速に羞恥を訴えた。


 「やっ、あ、イヤっ一ノ瀬さんっ、これイヤぁ・・・!」


 言葉にするのも恥ずかしくて、ぎゅっと目を瞑り横を向いた私の胸の天辺を、彼はくいっと抓った。
 
 「ああん。」
 
 喉が仰け反る。ドコが感じるのか知られてしまってる私は、恋人の指に無条件に反応してしまう。


 「イヤですか? でも、ダメですよ、ほら、ちゃんと前を見て、私に抱かれてる自分を見るんです。」
 
 恋人はいつもの甘い声で、私の耳元で囁いた。優しく、穏やかに、その奥にさっきから感じてる負の何かを潜ませて。


 「イイ子だから、ちゃんと見るんです。君は大事なコトを忘れているようですね。君をこうして抱けるのは私だけ。君のこんな姿を見られるのは、私だけなんですよ。」
 
 「あ、ハ、アっ・・・あん、そうですっ。そんな、判ってます。許して・・・!」
 
 「判ってないからしているのですよ。見るんです。」
 
 「んぁあああああ。」
 
 さっきと較べものにならない程強く乳首を捻られ、私は大きな声をあげた。彼はそのまま固く勃ち上がった蕾を転がし、きちんと鏡を見るまで止めないと、首筋を舐めながら言った。
 
 段々強くなる指の力と、耳朶といい首筋と言い構わず快楽を植え付けようとする唇に観念して顔を上げた。
 彼の手が這い回る身体で髪を乱した私と、欲情した顔でその私を見る一ノ瀬さんの目が、妙な劣情を煽る。
 
 それを瞳の奥で反芻した時、神経から何かを手放したのだろう。彼の目が普段と違う仄暗い色をしていると一瞬感じたその気付きも、彼の指がつくる快楽に忽ち消される。


 「恥ずかしいと言いながら、コッチはもうビショビショですね・・・。」
 
 強い刺激に腰を跳ね上げ啼く私を、面白がってるとしか思えない。蜜壺の上にある敏感な芽を剥き出しにし、散々指先で弾かれ入口を拡げられた。にちゃっと音がして、糸を引く感触のあまりの恥ずかしさに思考力が劣化する。


 「スゴイ音ですよ。トロトロになってます。私の指、2本も入ってるのが、見えますか?」
 
 意地の悪い悪戯だと思うのに、強い抵抗も否定もできず、ただ喘ぐしかできなくて、脳内が霞む。顔をそらすと胸の突起を抓られる。


 「さぁ、君の大好きなモノを挿れますから、目を瞑ったりせず見てて下さい。君が私のモノを根元まで呑み込むトコロを、見せてあげますね。」
 
 「・・・・・・!」
 
 そう言うと一ノ瀬さんは私の腰を掴み、弓なりに反らさせた。これから起きる事を予測した身体が戦慄く。
 掴まれた腰に力が入らない。彼は器用に私の入口にソレを宛がい、勢いよく半分程挿入した。
 
 「んっあああああああ。」
 
 その状態で数回抜き差しされる。たったそれだけの動きで、私の中は彼に馴染み、あっという間にさらに奥へと呼び込むように、下腹の中心辺りから大量の蜜が湧く。
 
 「あっ、はあっ、ああ・・・。」
 
 「・・・見えますか。まだ全部は入ってないんですよ。それなのにもうそんな声を出して・・・そんなに気持ちイイですか?」
 
 「やっ、。イヤ・・・あああっ!」
 
 少し抵抗した途端、一気に貫かれた。


 「あああああ!」
 
 「っふ・・・ハ、アっ・・・中、熱い、ですね・・・どうです? イヤじゃないでしょう? 奥まで届いて嬉しいでしょう。ほぅら、ちゃんと鏡を見て・・・。根元までズッポリ私のモノを咥え込んでますよ。君の、ココ・・・。」
 
 「やっ、いちのせさっ、イヤっ・・・。ああ、いやっ、ん・・・。」
 
 嫌がっているとは到底思えない声だけが喉を通る。彼はそれを見透かして私を揺らしている。
 
 
 いつもと違う。目の前の鏡を遮る仕草を許してくれない彼が信じられない。ぐちゅっという音が、彼が私を揺らす度繰り返し聞こえる。まるで部屋中に響いてるかのような音で、逃げ出したい気持ちになる。
 
 「君は、誰のモノです・・・・? 答えなさい?」
 
 「はっ・・あっ・・・あ、一ノ瀬さん、の、モノです・・・。」
 
 突然の問いに、私は思った事をそのままが半分、既に何度も口にした言葉を反射的にが半分の割合で答えた。満足そうな吐息が首筋にかかるも、その吐息は途中でまた鈍い色になる。
 
 「音也に髪を触られて、嬉しそうでしたね・・・。」
 
 「えっ?・んんん!・・あ。っそんな、アレは、ただ頭を撫でてくれただ・・・あっ! っんはぁっ!」

 答えた途端、いきなり激しく動かされて私は甲高い声をあげた。


 「口答えをするような悪い子はお仕置きですねっ。」
 
 「ああっ、ああ、ああっ。」
 
 身体を浮かされ、そのまま前のめりにさせられた。
 力が入らなくなっている体をいいように動かされ、あっと言う間に四つん這いにされ後ろから激しく穿たれる。さっき神経から手放したであろう何かを元に戻せないまま、ただ壊れたように啼き声をあげる私を、後ろから恋人の声が襲う。
 
 「大体、私の目の前で四ノ宮君に・・・幾ら彼がああいう性格でも、他の男にあんな風に・・・、君は随分と淫乱ですね!」
 
 「ああああっ!」


 さっき散々甚振られた、一番敏感な入口の上の芽を指で探られ転がされ、私は悲鳴に近い声をあげた。彼はお構いなしに、芽を摘み嬲る。
 
 「イっていいですよ。私に挿れられて、弄られて、イカされる自分を見なさい。」


 軽く髪を引かれ顔が上がる。見たくない映像が目前に強制的に置かれ、しかしそれすら自身の快楽を増すに一役買っていると理解し、羞恥で思考が白くなる。


 「・・・意外、ですね。鏡を見て興奮してるんですか。締めつけましたよ、今・・・。気付きませんでしたが、君は本当は、こういうのが好きなのですね。それとも、ひどくされて感じてるんですか・・・? ほら、ちゃんと見て、自分が私のモノだという事を自覚するんです! 他の男に近付かれる度思い出しなさい。ほら、イキなさい!」


 乱暴に腰を打ちつけられ、彼に命令されて間も空けず、私は身体をガクガクと大きく数回痙攣させた。
 
 「あ、あっああああ・・・あ・・・・。」
 
 愛する彼に何度も何度も抱かれて知った、ある種の絶望。
 好きな男の前で、行き場を失くした絶頂を放出させ、だらしなく快楽に果てる姿を晒す。
 彼の手中に堕ちたと自ら証明する、甘美な悦楽の同居する絶望。
 
 ふわふわと、しかし確実に底まで叩かれ墜ち、グッタリしながら息が切れる私を仰向けにし、
 
 「イヤラシイ顔ですね・・・。他の男にこんな顔を見せたら許しませんよ・・・。」
 
 静かにそう言う彼の目は、鬼火と淫欲が混じったような仄暗い色気を含んでいた。
 
 「判っているんですかっ?」

 そのまま、体の向きを変えた時に抜け落ちた塊をもう一度躊躇なく押し込まれた。ヒッと、喉を鳴らし反応する私の両腕を押さえつけて、彼は私の顔を覗き込む。
 
 情熱。
 方向はどうあれ、その形容がぴったりと当てはまる瞳だと思った。
 例えようのない不安。愛する男と繋がっているという幸福感。その男が今感情に任せ怒気を含ませた顔をしている事実。綯い交ぜの様々が、回らない頭の中という狭い空間を一瞬で螺旋する。このまま彼の全身に殺されそうな緊迫。しかし。


 「好きだ・・・好きなんだ・・・愛しているんだ・・・。」
 
 決意したかのように絞りだされた思いも寄らない言葉に、私は刹那呆けた。


 「君だけが私の・・・私には君だけなんだっ!」
 
 泣きそうな声が胸に突き刺さるようで、どうしていいか判らない。

 彼は私を好きだと言う。それは今までも何度も言われて、そして、常に知っている事実。なのにこの場でこんな声で言われたら、まるで今まで私はそれを知りもせずにのうのうと毎日を過ごしていたかのような気になった。

 こんな表情をさせた罪悪感に胸が痛み、震えんばかりの彼の背を摩ろうとした。
 彼がこのまま、泣き出してしまうような気がしたから。

 けれど奥底から引き摺り出した感情を言葉にしたせいか、彼は益々火がついたようになり、私の体中を強く吸い始めた。
 
 「痛っ! 痛・・い・・あっ、や、め。」


 「やめませんよ・・・。君の体中、私の跡をつけておかないと・・・・。すぐに消えないように、しっかりとつけてあげます。・・・君は、私のモノでしょう。反論は無いでしょう?」


 蜜壺から彼のモノが抜かれ、彼が私の脇腹に口付けながら体の向きを変える。
 ぬるりと頬を掠めた無言の強要。私は、自分の唇に突き付けられた彼のそそり立つモノを口に含み、舌で先端のくびれを撫でた。自分のモノと彼のモノが混じった味は、理性を完全に崩壊させる毒薬だ。どこまでも甘く、苦い。
 
 延々と吸われる痛みに耐え、頭上から口を塞ぐ彼の欲を舌で愛する。その間も、私の体にはどんどん跡が増えていく。腕も、胸も、肩も、脚付け根から脹脛までも。彼が強く吸い付き繰り返し、暫く長袖とロングスカートしか着用できないと涙が出そうになる。


 暫くすると、気が済んだのか一ノ瀬さんは体を起こし、傍のベッドに腰掛けた。そして、ぼんやり起き上った私を引っ張り、自分の足元に引き寄せた。抵抗せず、跪いたままもう一度、彼の大きなモノを口にする。


 「そう、そこ・・・上手ですね。君は、教え甲斐があります・・・。最初の頃より、随分上手になりましたよ。・・・綺麗だ。私のモノだという証拠が沢山刻まれた君は、とても綺麗だ・・・。」


 自分が付けた跡を散りばめた体の女を上から見下ろし、彼は満足してくれただろうか。もう、彼が満足してくれるのならそれでいい。そう思い必死で口を動かす。そんな私の髪を撫でる彼の手の力が次第に強くなる。


 「っは・・っ、もう、出そうです・・・飲んで下さい、全部っ・・・う、あ。出る・・っ!」
 
 毀れ落ちないように飲み下す。ぶるっと大きく彼の体が震える。押さえつけられている頭をろくに動かす事も出来ず、口中に広がる粘液をそのまま嚥下するのに必死になる。


 彼が息をついた。解放される。やっと。そう思った私の髪を掴み、顔を上げさせた彼は薄っすらと笑った。


 「これで終わると思ったんですか? 可愛いですね・・・・まだですよ。」
 
 判決を宣告される被告人の気持ちと言うのはこんなものなのかもしれない。
 現実感のまるでない一瞬の間に、場違いな事を思った。
 
 ベッドに引き上げられ、脚を大きく割られて漸く言葉が出せた。しかしそれでも、この場で彼の要求を拒む権利など持たされていないとさっきから思い知らされている私には、待ってと一言呟くのが精一杯だった。


 「どうしてですか? さっきあんなにしていたんですから、もう今すぐ入るでしょう。君だって、どちらかと言えば、コッチの口の方に飲ませて欲しいんでしょう? 上の口だけなんて可哀想なコト、私はしませんよ?」


 言い終わらないうちに、彼は一気に侵入してきた。
 
 「あ、ああ―――!」
 
 息も絶え絶えに受け入れ声をあげる私の口に指を入れ、掬うように口内を嬲る。


 「ああ・・ふふ、沢山出てしまいましたから、口の中に私のが残ってるみたいですね・・・美味しかったですか? 君は、音也達がくれたお菓子なんかより、私のミルクの方が好きでしょう? 正直に言って御覧なさい。ね・・・?」


 「・・・あ、あ・・・は・・い・・・。一ノ瀬さんの、ミルクの方が、おいし、くて、好きです・・・・。」
 
 口に入れられたままの彼の指に舌を這わせながら答える。
 あの時に理性を手放してから、私はきっとこうされる事を望んでいたのかもしれない。そんな幻覚が舞う墜落。


 「やっぱり君はイイ子ですね。そんなトコロが本当に可愛い。・・・・愛してますよ。素直なイイ子には、後でちゃぁんとご褒美がありますからね・・・。でも今はとりあえず、淫乱な君の大好きなミルクを、お腹一杯あげるとしましょう。」


 そう言って、激しく動き出した彼にしがみつき、意識まで持って行かれそうな快楽に喘ぐ。彼が紡ぐ、熱い吐息を纏う愛の言葉が、私の神経に染み入っていく。
 
 「好きだ・・・愛してる・・・君は、絶対、誰にも渡さない・・・・君も、私を愛してますか?」
 
 「あ、愛してる、私もっ・・・一ノ瀬さんだけをっ、一ノ瀬さんだけっ。愛してますっ・・・!」


 例え時に私を追い詰め締め付ける真綿でも、彼の愛でなければ要らない。私は、愛されている。囚われている、彼の愛に。それが独占欲と征服欲に縁どられていたとしても、それこそが、幸せなのだ。
 
 そう改めて認識した時、彼が自分のモノを私の最奥まで入れ込もうと躍起になる姿勢に攣られ、下腹が収縮し蜜壺が水を放ったのが解った。


 「やあああああ――ッ、ふ、んんんっ!」


 大きな声で喘いだ途端、彼の熱い吐息で口を塞がれた。
 
 一ノ瀬さんは、私の膝の裏に腕を入れ私のお尻ごとシーツから浮くように持ち上げ、そのまま激しく腰を打ちつけ中を掻き回す。
 グチャグチャと卑猥な音がする。彼の荒い息に神経がのぼせる。私が溢れださせる淫水が飛び散るのが判る。お尻まで垂れた自分の淫欲が濡らすシーツは、情事が終わった後も簡単には乾かないだろうとぼんやり思う。




********************************************************************************************




 「あ~あ、君は相変わらずスゴイですね・・・、ホラ。」
 
 まだグッタリしている私の手を取ってシーツを撫でさせる。冷たく湿っているのがハッキリとわかる布。
 
 「・・・ヤっ・・・。」
 
 恥ずかしくて顔を伏せる私の頬にキスしながら、彼は笑う。
 
 「イヤじゃないでしょう。あんなに気持ちよさそうにしてたじゃないですか。こんなに濡れてくれたなんて、私は嬉しいんですよ?」


 とろんとした目で彼を見る。
 
 さっきまでの余韻が一向に抜けきらないので上手く体を動かせない。情事の後で2人して微睡み、一体どのくらい時間が経ってるのか解らない。ただ彼の腕枕が心地いい。
 
 どうして彼は、あんなに激しく愛してくれた後もいつも、そんなに時間の経たないうちに、普段と同じように会話が出来るのかしら。


 「ん・・・。」
 
 髪に、額に、肩に、優しくキスを落とす恋人。


 「今日は、すみません・・・。乱暴にするつもりなんて無かったんです・・・。」


 ぽつりと彼が言った。
 
 「でも、やっと忙しい仕事の中で取った休みの日に、君が、私以外の誰かとあんな風にしている所を見たら、自分でも解らないのですが、どうにもならなくなってしまって・・・。」


 頬を撫でる指。優しくて、大きくて暖かくて、大好きな彼の手。


 「会えない間、メールでも音也の名前が出てきたりすると、何もないと解っていても、イヤでイヤで仕方なくて・・・・そんな自分の気持ちも、イヤなんです。気にしないフリをしていても、君が、例え音也でも、他の誰かに触れられてる所を見たら・・・・、君は私の恋人なんだって、自分のモノなのにって。・・・想いが抑えられなくて・・・・。」


 私の一挙一動に変化する自分の心情を、普段は表に出さないようにきっと一生懸命なんだと、今更知った。
 私が、もっと、彼の前で、彼以外の人と接する時には気をつけないといけないのだ・・・ぼんやり考えていたら、ごそごそと何やら動いた彼に、不意に首筋を触られた。


 「! キャっ?」
 
 「あ、動いてはダメですよ。そのままでいて下さい。」
 
 「・・・・?」
 
 ひんやりとした感触が不思議で、思わず喉元に手をやる。すかさず彼が、小さな鏡を見せてくれた。
 
 「あっ・・・・!」
 
 「ホワイトデーですからね。プレゼントですよ。気に入ってくれるといいのですけど。」


 いつの間に用意してくれていたのだろう。小さな石がトップについた、華奢なネックレスが首に飾られ、私は嬉しさと喜びで咄嗟に言葉が出なかった。


 「カワイイ・・・コレ・・・嬉しいです・・・。」
 
 「そうですか。気に入ってくれたのなら良かった。君の誕生石にしてみました。似合いますよ。」
 
 「有難うございますっ! 嬉しい、こんな素敵なモノ、プレゼントして貰えるなんて、本当に嬉しいです!」


 感激で高ぶった声でそう言った途端、首筋の跡が目に入る。1つ、2つ・・・ザっと数えただけでも、小さな鏡に写る範囲に相当な数がある。無意識になぞり、その指を一ノ瀬さんに取られた。


 「気になりますか・・・?」
 
 「え、あ・・・・。」


 「消えたら、また付けたくなるかもしれません・・・。いいえ、消えないうちに、新しいのをどんどんつけてあげますよ。」


 首筋にキスを落とされる。
 
 「このネックレスだって、本当だったら首輪にして、私の部屋に繋いで閉じ込めてしまいたい位なんですよ?・・・私がどれだけ君を愛しているか、どうしたら伝わるんでしょうね・・・。」


 自嘲するように笑い、優しく私を抱きしめる。


 「君さえ居ればイイ・・・。そう思っては、いけませんか・・・・? 君だけは離したくない。」


 「私も、一ノ瀬さんさえ居れば、イイです・・・。」


 嬉しそうに微笑み、優しくキスをされる。きっとこの人は、こうやってどこまでも私を浸食していくに違いない。私は今に、彼の色に染め抜かれるに違いない。


 愛されているという呪縛。ギリギリと締め付ける蕩けるような快楽。彼の囁く愛の言葉が、呪文のように精神を絡め取っていく日々を繰り返し、私は彼無しでは生きられなくなるのだろう。


 「愛してる・・・。」
 
 そう耳元で告げる彼に、そっとキスを返す。彼の腕の中で目を瞑り、祈りを込めて囁いた。
  
 「私も、愛してます、一ノ瀬さん・・・。一ノ瀬さんだけが、私の大好きな人です・・・。離さないで。ずっと・・・。」




 見えない鎖で、私を貴方に永遠に繋いでいて・・・・。





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プロフィール

みるくあずき2

Author:みるくあずき2
成人。
主婦。母。妻。嫁。娘。事務員。など。

本家ブログはアメブロ
http://ameblo.jp/milk15azuki
にて、乙女ゲームレビュー(感想・攻略? 雄叫び、乙女向けCDも愛聴)を書き綴っております。

乙女ゲ歴というかゲーム歴4年。
妻となり母となって大分経ってから見つけた趣味なので、遅咲きです。
遅咲きの狂い咲きってヤツですね。

本家ブログは只今リアル絶賛多忙中の為に気紛れゆるゆる更新です。コチラは元々気の向くままに進めています。

下のカテゴリからお好みのモノを選んで頂くと、連載は1話から読めます。

感想・お世辞は大歓迎ですが、苦情は受け付けられません。
鍵付きのコメントは、拍手コメントも含め一切の誤表示を防ぐ為、お返事は致しませんが、必ず読んでおります。励みになっております。有難うゴザイマス。
拍手とかコメントとか貰えると泣いちゃうくらい嬉しいですよ・・・。

鍵付きでは無いコメントは、拍手コメントも含め必ずお返事させて頂いております。
宜しくお願い致します。

只今うたプリだと トキ春 嶺春 蘭春 音春を筆頭にカミュ春や翔春、真春、レン春もございます。R18、オールNLとなりますので宜しくお願い致します。

だけど最近プリンスよりも先輩とかヘヴンズが好きだったり・・・。

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